模型用のメッシュシートを使ったプラモデルの質感表現方法

プラモデルに重量感や金属特有の光沢を持たせるには塗装方法を工夫する他、専用の小道具を使うのが効果的です。模型用のパーツやシート類が多数市販されているので、目的に合う製品を選ぶことで塗装だけでは難しい表現を実現させることが出来ます。
メッシュシートをはじめとするシート類の特徴を学び、プラモデルにリアリティを持たせましょう。
プラモデルにリアリティを持たせる方法と注意点
プラモデルは説明書に沿って組み立てて塗装を施しても、必ずしも見本通りの結果になるとは限りません。特に塗装については単に見える所をベタ塗りするだけでは安っぽい仕上がりになってしまいます。プラモデルにリアリティを持たせるためには同じ塗装でも質感を表現出来るように塗り方を工夫することが大切です。
同じ色合いでも衣服と金属では質感に大きな違いがあるように、プラモデルに塗装する際はモデルになった物の材質を意識する必要があります。リアリティのある仕上がりにするためには材質ごとの色合いや質感を正しく把握し、それを塗装で再現することが重要な条件です。
そのため、塗装方法を学ぶと共に道具の選び方にも気を配るのが良い結果を得るポイントになります。プラモデルにリアリティを持たせるためには塗料の重ね塗りやヤスリがけ、汚し塗装などの特殊な技法が求められます。
単に塗料をベタ塗りするのとは異なる、本物に近い仕上がりにするためには必須の技法ですが、その一方で練習を重ねる必要があることから出費が嵩んでしまう欠点もあります。また、技法によってはシンナーなど人体に有害な薬剤を使うこともあるので体調管理にも細心の注意を払うことが大切です。
プラモデル作りは奥が深いので没頭しやすい傾向があることから、費用や安全面について冷静に考慮する姿勢を持たなければいけません。
シートなどの小道具でプラモデルの質感を表現する利点
プラモデルの質感を表現するには塗装技法だけではどうしても限界があります。塗装はあくまで表面的なものなので、立体感を持たせるのは困難です。しかもプラモデルは基本的に360度、どの方向からでも鑑賞出来ます。
そのため、特定の方向から見ることを前提にした、塗装による立体表現は不向きなのが欠点です。プラモデルに重量感や躍動感などを持たせるには模型用の小道具を使うのが最適です。塗装と比べて手間がかからず、多彩な表現が手軽に実現出来る利点があります。
塗装技法と組み合わせることで本物と殆ど変わらない質感を持たせることも可能なので、目的に合った小道具を使うことで表現の幅を大きく広げることが出来ます。模型用の小道具には様々な種類がありますが、中でもシート類は汎用性に長けているのでジャンルを問わず利用されています。
シート類は大別すると文字や図柄などを再現したシールと、金属光沢や網目などを表現するのに使う無地のシートがあります。シートは任意のサイズに切り分けて使うことが出来るので、プラモデルの縮尺サイズに関係無く使用出来るのも汎用性の高さに繋がっています。
シート類は模型専門店で購入出来る他、おもちゃ類を扱っている通販業者でも扱っているので入手は容易です。その一方で特殊な模様や目地のシートは需要が低いことから生産数が少なく、廃盤になりやすいことから欲しい製品は優先的に購入することが大切です。
メッシュシートの上手な使い方
模型用のシートの中でもメッシュシートは名前の通り、網目を表現するのに向いている小道具です。金網やエンジンフィルターなど、目地が細かい部分を模型で再現する際にはメッシュシートは不可欠です。模型用のメッシュシートは目地の大きさや形状によって様々な製品が市販されているので、塗装では手間がかかる部分を簡単に再現することも出来ます。
文字や図形を表現した特殊な物もあるので、使い方次第でプラモデルの表現技法に深みを持たせることも可能です。模型業界では単にメッシュと言うと、網目生地の布ヤスリを指すこともあるので購入の際には注意する必要があります。
メッシュシートで金網やフィルターなどを表現する際にはプラモデルの縮尺サイズに合わせた目地のシートを選ぶことが大切です。目地のサイズが合わないと上手に再現することが出来ません。目地の大小はプラモデル全体の質感に大きな影響をもたらすので慎重に選ぶことを心がけます。
予め複数のサイズのメッシュシートを用意しておけば、サンプルを比較して最適なサイズを選ぶことが出来ます。プラモデルにリアリティを持たせるためにはメッシュシートだけを見るのではなく、シートを使用したプラモデルを様々な角度から見ても不自然な部分が無いように仕上げることが大切です。
プラモデルにシートを使う際の注意点
模型用のシート類はプラモデルの表現技法に幅を持たせ、本物に近い質感を持たせることが出来る利点がありますが、その一方で耐久性が低い欠点もあります。プラモデルは日光や湿気、埃に触れると塗装面が剥がれるおそれがありますが、シート類の殆どは塗装面以上に外部からの刺激には脆弱です。
指でわずかに触れただけで破れたり色落ちすることも珍しくありません。そのため、シート類を貼り付けた部分には絶対に刺激を与えてはいけません。メッシュシートも他のシート類と同様にもろいので、プラモデルに貼り付けた後は決して触らず、刺激を与えないように細心の注意を払うことを心がけます。
また、シート類は貼り付ける際に接着面が汚れていたり、空気が入り込んでいると後になって剥がれることがあります。メッシュシートは網目状なので他のシート類よりも接着する面積が少ないことから食いつきが悪く、剥がれやすい傾向があるので特に注意することが大切です。
プラモデル作りでメッシュシートを使う目的と表現を工夫する意味

プラモデルでメッシュシートを使うのは網目の再現を手軽に行うのが主な理由ですが、他にも表現技法の幅を広げる意味合いもあります。塗装だけでは表現が難しい質感を再現するにはメッシュシートをはじめとするシート類を活用するのが効果的ですが、単に貼り付けるだけでは塗料のベタ塗りと変わりません。
プラモデル作りは本物の質感に近づけることが醍醐味の一つなので、様々な方法で質感を表現する工夫が求められます。中でも網目を表現出来るメッシュシートはサイズ選びがリアリティの有無を決める重要なポイントです。
そのため、安易に貼るのではなくプラモデルの仕上がりをよく考えて使うことが良い結果を得るための重要な条件です。